バガヴァッド・ギーター2章37節

初めの祈り

om namo bhagavate vasudevaya

(ヴァスデーヴァの息子、ヴァーステヴァ、バガーヴァーンに心から敬意を表する)

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【2-37】

hato va prapsyasi svargam jitva va bhoksyase mahim

tasmad uttistha kaunteya yuddhaya krta-niscayah

(クンティーの息子よ、君が戦死すれば天界に往って天国の幸を味わい、勝てば地上の王侯の栄華を楽しむのだ。だから、立ち上がって戦う決心をしなさい)

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例え、この戦いの勝利がおぼつかなくても、君は戦わなければならないよ、、。と、クリシュナはアルジュナにこの節でも伝えている。

クリシュナはアルジュナがすっかり忘れてしまっている、【精神性という純粋な愛】を思い出させようとしている。そうすることによって、肉体が全てだと思っているアルジュナを、無知という幻想の罠から救えるからである。

アルジュナは幻想(無知)に包まれていて、勝手にこの戦いは無意味である、と結論付けてしまっている。それはこの世界を自分のものだという、誤った意識からである。それを元の意識(精神性の意識)に戻すことがヨーガである。

この世界で起こる、どんな些細と思える現象も、私達の想像を遥かに超える領域によって、全現象が運営されている。だから、この世界に【無意味】といえる現象は何一つない。

全てを知っている、自分の思うように物事を運べるという考えが【無意味】という意識をもたらす。けれど、それは幻想に他ならない。

生命体の死でさえも、意味が在ることなのだ。

生まれることも、生きることも、死ぬことも、全てが意味が在る。

それを知ることが精神性であり、それは純粋な愛であり、愛が在るところに無意味なことは無い一つ無い。それは、赤ちゃんが成長する上で、【泣く】という行為に無意味な時は無いのと同じである。

物事は、生命体の物質的な喜びに依存しているのではなく、全て精神性の喜びに依存している。クリシュナはその人がその喜びを思い出すように、現象を全て運んでくる。

クリシュナは精神性そのものである。そのクリシュナガ望む(運んでくる)ことは意味があり、それは全現象である。

起こることはクリシュナが望んでいることであり、精神性がいつも背後に隠れている。愛の香油をまとった目の時に、それが意味の在ること(愛のギフト/精神性)であると理解する。

この戦いはクリシュナからのギフトである。だから、肉体が無くなっても、天界へいけるよ。勝てばこの地の栄光を楽しめるよ。と護っている。だから安心して、自己のエゴを放棄せよ、とクリシュナは繰り返し伝えている。

全現象の背後には愛が在る。それは子供の背後にはお母さんの愛が在るように、見えないけれど、いつも護られている。

だから何故、恐怖や悲嘆がくるのか？いつも護られているところにそれはやってこない。そして無意味さもそこにはやってこない。

何も心配することは無いんだよ。そうクリシュナは伝えてくれている。

次節【 2章38節へ続く】

前節 bhagavad gita バガヴァッド・ギーター2章36節

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